「人の目でのチェック」は非効率か
品質を守るダブルチェック体制への考え方

AI活用による設計自動化・チェック効率化が加速する昨今、「人の目で確認する」という工程は、時として非効率・旧来的なものとして受け取られることがあります。
しかし、弊社が設計者によるダブルチェック・第三者クロスチェック体制を今も大切にしているのには、明確な理由があります。
インプットの精度は、コントロールできない。
お客様からご支給いただく設計データである回路図、基板外形データ、ガーバーデータ、仕様書には、残念ながら人の手が加わった痕跡としての誤りが含まれているケースが少なくありません。回路ミス、ピン番号の誤記、仕様書と実データの不一致。これらは悪意なく発生するものですが、そのまま鵜呑みにして設計を進めると、最終的な不具合として製品に流出してしまいます。
AIや自動チェックツールは、「与えられたルールに基づいた正しさ」を検証するには優れています。しかし、「そもそものインプットが正しいか」を疑う視点は、経験を持つ人間の目にしか宿りません。
だからこそ弊社では、設計者自身によるセルフチェックに加え、別の設計者による第三者チェックを標準プロセスとして組み込んでいます。チェック項目は設計標準として文書化・更新されており、属人的な品質ではなく、仕組みによる品質担保を目指しています。
もちろん、チェック体制の効率化も継続的に取り組んでいます。ルールベースで自動化できる確認項目はツールに任せ、人間が判断すべき箇所に集中する。AIと人の役割を適切に分担することが、現実的かつ高品質な設計品質管理の姿だと考えています。
「任せたら大丈夫」と思っていただけるよう、地道なチェック体制を、これからも誠実に続けていきます。


